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ー0弾ー
 
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ビックリマン。ロココとマリアの目指した「次界」。
ビックリマン2000の聖魔和合界はそのあるべき姿なのか?
2000世界成立史は集中豪無編へのプレリュード…

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戦神カリユガの脅威。天地球崩壊。
蒔かれた戦乱の種。
魔凶次元の誕生と凶悪魔の発生。


 事件は、別の宇宙空間で起こった。

 時間軸の異なる異次元に、魔零彗星が出現した。

 楕円軌道の周期を大きく狂わせる突然の出現だった。
 これは、『戦神召誕の儀』を実行されたからに他ならない。

 妖艶なる破壊神『戦神カリユガ』が、現世に舞い戻った。

戦神カリユガ

 バオラムハバ(あるいはアノド)と五造大神の戦いの果てに封印された戦神カリユガ。
 その誕生は深層宇宙の起源にまでさかのぼる。
 初代超聖神ザイクロイド・アノドと同じく、深層より発生した女神。
 カリユガを信奉する者からは、最高にして大いなる邪神と称えられるその力。
 吐息は嵐となり、髪をかきあげる仕草で大地は消し飛ぶ。
 何をせずとも、ただ「居る」だけで世界は壊れ、朽ち、散っていく。
 命の領域では、カリユガの一挙手一投足が壊滅的な脅威となる。

 過去、何度となく、カリユガは三つの照星魂ブライトソウル――
 光、光と闇、闇の太陽の輝きに導かれて出現し、戦争を拡大させてきたのだ。
 こたび、魔零彗星を壊し、カリユガを復活させたのは一体何者なのか?
 どこの誰が、何を企み、何を仕掛けようとしていたのか?
 それは結局謎のままだ。

 ともあれ、長い封印を解かれたカリユガが目指すものは、神々への復讐だった。
 すなわち、新表層を統治する神の領域、甲神域を破壊し、五造大神を一人残らず葬ること。
 神の死はすなわち宇宙のバランス崩壊を意味する。
 たとえ現超聖神が消滅したとしても、初代超聖神消滅がもたらしたような世界崩壊には至らないだろう。
 アツィルト・フェニックスたち若き超聖神が、アノドと同じ過ちを犯すはずはないからだ。
 神が終わろうとも、世界は続く。
 だが、世界を見守る神が消えることは、やはりそこに住む天使悪魔を荒廃させる遠因となる。
 争乱を生み出し、カリユガにさらなる力をもたらすことになるのだ。

 次元を超えて甲神域に現れたカリユガは、五造大神と激しい闘いを繰り広げる。
 若き超聖神たちもサイバーアップして加勢し、カリユガと戦う。
 が、呼吸一つで破壊波動を放つカリユガに近付くことも出来ない。
 巨魔界神ザイクロイド・アノドを封印した四聖戦士でも太刀打ちできないほどの戦神――

 カリユガは、彼らが愛し守る世界を、目の前で破壊してみせる。

 それが天地球の崩壊なのだ。

戦神カリユガの脅威! 天地球破壊

 神の領域の戦いが、命の領域の天使悪魔たちに多大な影響をもたらした顕著な例だった。
 甲神域で行われる神々の戦いのエネルギーが、時の糸を通じて新表層に流れ込んだ結果…
 再建途中の天地球は、一瞬のうちに粉砕し尽くす。
 そこで作業に従事していた天使悪魔、聖守魔守もろともに。
 ゼウスたちには何が起こったのか、まったく理解できなかった。
 神々の戦いは、彼らには見えていなかったのだ。

 天地球の崩壊は、またしても時層空間を揺らした。
 その爆発エネルギーは、誕生しつつあった小さな新次元に大きく干渉する。
 天地球が滅んだことで、新次元はその悲鳴、恐怖といったマイナスの圧力を受けた。
 一気に世界を形成していく新次元。

魔凶次元 魔伝大陸ネフルゲノム その名を、『魔凶次元』。

 恐怖を邪気のエネルギーに変える魔性の世界が誕生してしまった。
 超巨大浮遊大陸「魔伝大陸ネフルゲノム」を中心とする闇の空間だ。
 ネフルゲノム、落ちた遺伝子。
 五造大神との戦いでカリユガの流した血は魔凶次元の星となり、
生命を育みはじめる。
 カリユガの邪伝子から、ダイレクトに新しい命が生まれてしまったのだ。


邪ベール
 それが、『邪ベール』をはじめとする凶悪魔だった。

 邪ベール。

 後に『邪凶大帝ベールガイスト』となって
聖魔和合界に侵略をかける凶悪魔ヘッド。

 その誕生時の名前と姿だ。


 カリユガは圧倒的な力で五造大神を追い詰める。
 しかし五造大神は最後の力を振り絞り対抗。戦況を巻き返した。
 自らのパワーと引き換えに、やっとのことでカリユガを「無」に封印する。
 だが、あまりの力の拮抗に、五造大神はそれぞれ、
次元を超えて様々な空間に反動で飛ばされてしまうのだった。


 神々が行方不明になり、新表層は、また若き超聖神たちと、天使属、悪魔属の世界に戻る。



ロココ、マリアの目指した「次界」の未来が描かれる。
現・
聖魔和合界成立への道のり。
新紀元和合の世を迎えて。


 天地球が消滅した天聖界、天魔界は統合再編され、現在の聖魔和合界へと近付いていく。
 しかしまだ天使属と悪魔属の溝は深い。
 細かく分けられた「ゾーン」は天使のゾーン、悪魔のゾーンとして成立していくようになる。
 悪魔の決起、天使の決起など、様々な事件がおこり、聖魔和合界はその度に激震する。
 それでも、命は神の力を頼らずに協調の道を探り、
次第に天使悪魔の世紀として歴史を紡いでいくことになる。


 また、消滅したと思われていたスーパーデビルは…
 肉体崩壊寸前に意識を切り離し、混沌に寄生することで生き延びていた。

 意識体は小さなハエと化し、奪い取った闇王核とともに魂壷の果てに潜んだのだ。

ハエ 魂壷空間 魂壷元素核

 後にW仏KINGが、「デビルよ、そこにおったか」と謎めいた台詞を吐いている。
 それはカリユガとの戦いで次元転移したW仏KINGが知らぬ間に、
デビルが魂壷と同化していたためだ。
 魂壷と同化し、闇王核を持ち、混沌を身にまとうことでデビルは大いなる復讐劇の準備を始める。

カオスデビル 混沌に寄生した状態で、
さらに魂壷元素核に憑依した二重Z化デビル――

 『カオスデビル』は肉体と霊が半々になるX化を経て、
完全体『ジェノサイドデビル』への進化へと向かう。

 現命神あらいぶがみ

 その野望の前には、もはや神など眼中になかった。
 超聖神アノドを超えて、深層すら凌駕すること。

 ただひたすらに、「彼方」の高みを目指すこと――

 その力を貯えるために、長い長い時間がかかった。
 ざっと、数万年…。

* のちデビルは、魂壷元素核の一部をアズールに盗ませ、「魂壷のかけら」を闇王核へと成長進化させるよう仕向けている。
デビルが天地球から奪取した闇王核の行方が判らない。
肉体の再生に最初の闇王核の力を使い切ってしまったのだろうか?



 ゼウスとカーンを中心とする聖魔和合界は、徐々に統一国家としての機能が備わっていく。
 しかし、旧シリーズの概念をそのままひきずる天使や悪魔の差別の根は深い。
 真の聖魔和合にはまだまだ程遠いのも事実だ。
 カミゲノムを持つゼウスやカーンは、年を取ることなく、平和のために努力を続けていった。
 そして世代は何層も進んでいく。
 中には天使と悪魔のハーフ、聖守と魔守のハーフ、天使と魔守のハーフ…など、
もともとの属性がかけあわさっていく例もあったが、そうしたハーフに対しては根強い差別も残り、
ゼウスたちを悩ませているのも事実だった。
 戦争ではなく、今度は、天使属、悪魔属という種属性の違いが、
聖魔和合界に大きな問題としてのしかかってくるのだ。

 そんなある日、宇宙を根底から揺るがす大地震が発生する。
 時間と空間が原因不明の激しい震動を発する怪現象。

 「時空震」。

時空震


 時空震は新表層に打撃を与え、世界を形作る新河系を、大きく分裂させるにいたる。
 かつての表層界(新表層界)を中心とする地域はそのまま残り、聖魔和合界として発展する。
 それ以外の次界(真次界)等は別の宇宙層に次元転移し、聖魔和合界とは異なる時間を刻み始める。

 これが、幻次界のはじまりだ。


 時空震に見舞われた新表層は自身の一部を吐き出しただけではない。
 反対に、別の宇宙を飲み込んでしまうという事態も起こった。

 「魔法層」と呼ばれる宇宙層が、新表層の一部となった。

 宇宙の中に宇宙がある。
 魔法層は、天球を小さく小さく縮めたような状態で、浮かんでいた。
 シャーマンカーンの調査により、魔法層には第三の力場が存在すると判明した。
 天使属のエネルギー源「理力」、悪魔属のエネルギー源「魔力」とは異なる未知の力。
 魔法層力――「魔法」のことである。
 魔法はイメージを物理的な現象に転換することのできる力。
 聖守・魔守など理力・魔力の弱い者でも簡単に扱える便利さだ。
 しかしカーンはイメージのもたらす力の危険性を指摘。
 最悪、「死ね」と念じただけで相手を殺してしまうようなこともありうる。
 聖魔和合界への魔法の流布は時期尚早と判断したカーン。
 カーンは魔法層を絶海の孤島「合天明星島ユニオンフォースランド」の法力寺院に封印、
七人の守護司たちに魔法の門外不出を固く命じたのだった。


 時空震の影響はまだある。

 魔凶次元で時空震に巻き込まれた凶悪魔『邪ベール』が聖魔和合界に流れ着いた。

 邪ベールは凶悪魔の牙を潜め、一般の悪魔属として聖魔和合界の社会に溶け込んでいくが…


老齢X これら数々の変化と影響を新表層に与えた時空震。
 それは、時間を操る時空属性の悪魔『老齢X』の仕業だった。
 時層空間から現れた老齢Xを傘下におさめることが出来たデビルの、
本格的な復讐がこうして始まる。

 全ての戦いは遠い過去の伝説と化し、表向きは平和に見えた時代。
 しかし、その裏ではデビルが復活に向けての胎動をはじめ、
魔凶次元では力を求める凶悪魔の興亡が続く。

 幻次界ではマルコの血統を引く天使を中心に、再生が始まろうとしていた。


 そして聖魔和合界は記念すべき年を迎える。

 新紀元和合元年。

 天使属と悪魔属が長い争乱に区切りをつけ、互いの平和と自主独立を宣言した年。
 「神」の干渉を排し、以後世界を支える者は自分たち「命」であると明言した年だ。
 「神話時代」は終焉を迎え、「命の時代」「日常の時代」が始まる。

 この時代、聖魔和合界は99のゾーンで構成される浮遊島群ではない。
 ゾーンの間は、広大な「」の水によって満たされていた。
 天北洋、天南洋、天東洋、天西洋。
 聖魔和合界は、四つの大洋からなる多島海宇宙だった。
 混沌を封印した聖蓋を擁する聖魔和合界の首都「天城京てんじょうキャッスル」も海上に浮かぶ。
 ゼウスの治める天城京を中心に、
300を超えるゾーンがそれぞれの自治を開始し、独自の文化を花開いていった。


 そして時は流れ、新紀元和合1960年。
 集中豪無の元凶となる時代。

 方々に散った五造大神も新表層に再集結していた。
 超聖神降臨の地として伝わるアラクネの谷では、
次界胎后ノヴァが次界卵の種子を携え来る者を待つ。
 次界卵に触れることができるのは天使属、悪魔属、「命」だけというルールに変更されていた。
 神は産み出すだけ。道を拓くのは命自身。
 崇命界王ミラー寿は時報天使『グリニッジ神官』を遣わせ「命」を見守る。
 天雷将虚主守と魂轟神マグマインドも甲神域、若き超聖神たちの膝元で成り行きを静観する。
 しかし、創造界帝W仏KINGだけは違った。
 カリユガを呼び寄せた天使属悪魔属の「心」に、新表層の限界を覚えていた。
 新たな世界の必要性を感じ始めたW仏KINGは、W族に招集をかけ…


 またこの間、聖魔和合界は様々な力の干渉にさらされた。
 異層文明の接触もあった。
 聖魔和合界のあちこちには他文明の影響を受けて発展するゾーンが少なくなかった。
 代表的なものでは、イリダールには深層源浄バオラムハバが降臨し、
女王の悪魔に代々神の子を授ける「胎神降告の儀」を残している。

 若き超聖神たちは、それすらもよしとした。
 「命」が求めるならば、時に神との交わりも否定はしない。
 天使属悪魔属が自分たちの意思で発展させる世界、その理想は、まさに実現されつつあったからだ。


 新紀元和合元年はアンドロココとシヴァマリアが導いた時代とも言われている。
 ロココとマリアの励ましのもと、若き超聖神たちが育んだ命の時代。
 そこにはすでに、誰もが幸せになれる世界、永遠の理想郷「次界」という概念はない。
 次なる世界は、今ここに住む自分たちの手で作り変えていくことから始まる。
 作り変え続ける。
 その形こそ、ロココとマリアの、
そして神帝隊の目指した「次界」の、あるべき姿なのかもしれない。


 次界卵編、凶悪魔編を通じ問いかけられた疑問。
 真の聖魔和合とは?
 ダーツインヴォリアのいう「迷い」が平和への鍵となるのか?
 集中豪無を巡る過去の旅で、属性の壁に阻まれたデミアンは悩むことになる。
 悩んだ先、苦しんだ先、迷った先に答えはあるのか――?

 集中豪無編。

 聖魔戦使デミアンに、聖魔の「歴史」が重みとなってのしかかる。

聖魔戦使デミアン(悪☆魔) 聖魔戦使デミアン(天☆使)


・2000世界成立史 原文

◎天地球崩壊

 事件は、別の宇宙空間で起こりました。
 時間軸の異なる異次元『光時宮』(こうじきゅう)。深層宇宙にも連なる、神の領域の一つです。ここに、魔零彗星が出現しました。楕円軌道の周期を大きく狂わせる突然の出現でしたが、これは、『戦神召誕の儀』を実行されたからに他なりません。
 深界王と五造大神の戦いの果てに封印された戦神カリユガですが、その誕生は宇宙の誕生そのものにさかのぼります。過去、何度となく、カリユガは3つの光と闇の太陽の輝きに導かれて出現し、戦争を拡大させてきたのです。
 魔零彗星を壊し、カリユガを復活させたのは、「BM2000」第8弾以降のラスボス候補その1に現在のところ設定している『光時星バオラムハバ』と名乗る「力の神」です。
 バオラムハバは、カリユガの邪伝子を受けて「破壊と再生」という、時代を紡ぐ最強の力を手に入れるに至ります。神が、神の力を得てもっと大きな神に昇華していくのです。
 バオラムハバが何を企み、何を仕掛けようとしているのかは8弾以降のストーリーに譲りますが、ともあれ、長い封印を解かれたカリユガが目指すものは、神々への復讐でした。
 すなわち、新表層界を統治する神の領域、甲神域を破壊し、五造大神を1人残らず葬ること。神の死はすなわち宇宙の崩壊をも意味し、それはひいてはそこに住む天使悪魔を荒廃させ、争乱を生み出しカリユガにさらなる力をもたらすことになります。

 次元をこえて甲神域に現れたカリユガは、五造大神と激しい闘いを繰り広げます。
 スーパー超聖神もサイバーアップして加勢し、カリユガと戦いますが、呼吸一つで破壊波動を放つカリユガに近付くことも出来ません。カリユガは、彼らが愛し守る世界を、目の前で破壊してみせます。
 それが天地球の崩壊なのです。神の領域の戦いが、現在時間の天使悪魔たちに多大な影響をもたらした顕著な例でした。
 再建途中の天地球は、そこで作業に従事していた天使悪魔、聖守魔守もろとも一瞬のうちに粉砕し尽くします。ゼウスたちには何が起こったのか、まったく理解できませんでした。神々の戦いは、彼らには見えていなかったのです。

 天地球の崩壊は、またしても時層空間を揺らし、その爆発エネルギーは、誕生しつつあった小さな新次元に大きく干渉します。天地球が滅んだことで、新次元はその悲鳴、恐怖といったマイナスの圧力を受けて、一気に世界を形成していきます。
 その名を、『魔凶次元』。
 恐怖を邪気のエネルギーに変える魔性の世界が誕生してしまいました。
 五造大神との戦いでカリユガの流した血は魔凶次元の星となり、生命を育みはじめます。
 カリユガの邪伝子から、ダイレクトに新しい命が生まれてしまったのです。それが、悪魔『邪ベール』をはじめとする凶悪魔でした。
 邪ベールとは、後にベールガイストとなって聖魔和合界に侵略をかける凶悪魔ヘッドの誕生時の名前と姿です。
(邪ベールは8弾以降の物語でちょこちょこ登場させる予定です。あのカニ道楽な姿は『ガイスト』になってから、と設定しています)

 カリユガは圧倒的な力で五造大神を追い詰めます。五造大神は最後の力を振り絞って、自らのパワーと引き換えにやっとのことでカリユガを「無」に封印します。ですが、あまりの力の拮抗に、五造大神はそれぞれ、次元を越えて様々な空間に反動でとばされてしまうのでした。
 神々が行方不明になり、新表層界は、またスーパー超聖神と、天使属、悪魔属の世界に戻ります。

◎現・聖魔和合界成立

 天地球が消滅した天聖界、天魔界は統合再編され、現在の聖魔和合界になります。
 しかしまだ天使属と悪魔属の溝は深く、細かくわけられたゾーンは天使のゾーン、悪魔のゾーンとして成立していくようになります。
 悪魔の決起、天使の決起など、様々な事件がおこり、聖魔和合界はその度に激震しますが、神の力を頼らずに協調の道を探り、次第に天使悪魔の世紀として歴史を紡いでいくことになります。

 その一方で、魔凶次元では邪ベールが「凶悪魔」の存在意義を求めてパワーアップを繰り返し、スーパー超聖神に挑んで敗れるという事件も起こっています。
 倒れた邪ベールは無間冥王獄にて、次元をこえ漂う光時星バオラムハバと出会い、進化を開始。復讐に燃えた醜い心のみをひっさげ、あのカニ道楽な姿に変わっていきます。

 また、消滅したと思われていたデビルは崩壊の寸前に意識と肉体を切り離し、存在していました。意識体は小さな蠅と化し、奪いとった闇王核と共に魂壷の果てに潜んだのです。
 後にW仏KINGが、「デビルよ、そこにおったか」と謎めいた台詞を吐いていますが、それはカリユガとの戦いで次元転移したW仏KINGが知らぬ間に、デビルが魂壷と同化していたためです。
 魂壷と同化し、闇王核をもち、混沌を身にまとうことでデビルは大いなる復讐劇の準備をはじめます。その力を貯えるために、長い長い時間がかかりました。
 ざっと、数万年…。

 ゼウスとカーンを中心とする聖魔和合界は、徐々に統一国家としての機能が備わっていきます。
 しかし、旧シリーズの概念をそのままひきずる天使や悪魔の根は深く、真の聖魔和合にはまだまだ程遠いのも事実です。
 神ゲノムをもつゼウスやカーンは、年をとることなく、平和のために努力を続けていきました。そして世代は何層も進んでいきます。
 中には天使と悪魔のハーフ、聖守と魔守のハーフ、天使と魔守のハーフ…など、もともとの属性がかけあわさっていく例もあったが、そうしたハーフに対しては根強い差別も残り、ゼウスたちを悩ませているのも事実でした。
 戦争ではなく、今度は、天使属、悪魔属という種属性の違いが、聖魔和合界に大きな問題としてのしかかってくるのです。

 そんなある日、宇宙を根底から揺るがす大地震が発生します。
 これこそ、#65で語られた時空震でした。
 実は老齢Xや巻戻死神といった、時間を操る能力をもった悪魔属(天使属もいると思われます)は、全て光時星バオラムハバの「神ゲノム」の影響を受けた存在なのです。

 時空震は新表層界を崩壊させ、世界をかたちづくる銀河系一つを、大きく分裂させるにいたります。
 これが、幻次界のはじまりになります。

 時層空間から現れた老齢Xを傘下におさめることが出来たデビルの、本格的な復讐がこうして始まります。
 全ての戦いは遠い過去の伝説と化し、表向きは平和に見えた時代です。
 しかし、その裏ではデビルが復活に向けての胎動をはじめ、魔凶次元では邪ベールがベールガイストとして君臨し、凶悪魔の統一をはかろうとしています。
 幻次界ではマルコの血統を引く天使を中心に、再生がはじまろうとしていました。

 時が流れ、時代は第8弾以降の舞台になります。

 この間、聖魔和合界は様々な力の干渉にさらされました。
 異星文明の接触もありました。
 過去、異星といえば曼聖羅という侵略者がありましたが、この時代の異星文明は、まったく別の次元からの来訪者です。その者たちによって、聖魔和合界のあちこちには他文明の影響を受けて発展するゾーンが少なくありませんでした。
 スーパー超聖神は、それすらもよしとしました。
 天使属悪魔属が自分たちの意思で発展させる世界、その理想は、まさに実現されつつあったからです。

 8弾以降の舞台となる、「神秘ゾーン」をめぐる戦いの物語は、こうした異星文明を信仰の対象とした天使悪魔たちが多数登場します。バオラムハバは、そうした異星神として扱われていたという設定でお話を進めます。

・集中豪無編

#9
アンドロココ 「私はカミゲノムを識域下に閉じます。一天使として戦いましょう。いえ、そうしたいのです」

シヴァマリア 「甘いな…そんなことをしては、お前は真の力をふるう事すら出来なくなるぞ」

アンドロココ  「のぞむところです。私も彼らと同じ大地に立ち、彼らと同じように笑い、泣き、怒る…今の聖魔和合界が私達が目指した次界のあるべき姿であるならば、これを守るのも神としての役目です」

シヴァマリア 「次界のあるべき姿…確かにな…では、私も共に行こう」

アンドロココ 「…いいえ、あなたはここにいて下さい。あなたも感じているでしょう、何か未知の意志が、宇宙にひろがりつつあるのを…あなたの力を、その意志に向けてほしいのです」

シヴァマリア 「未知の意志か。アノドに似た、例の…」

アンドロココ 「ええ、アノドのように邪悪で、聖神のように優しく、異聖のように哀しい…」

#13
 新紀元和合は天使と悪魔が、長い争乱の歴史に一応の終止符をうって天使悪魔の自主独立を宣言した時代でもあった。「神話時代」が終わり、世界を支えるのは命あるものへと変わった。
 ゼウスがおさめる天城京は、邪悪エネルギーとして過去に猛威を奮い、「お守り」を聖守と魔守にわけた混沌(カオス)を制御する「聖蓋(たが)」を守護し、各ゾーンの平和維持機能も持ち合わせているゾーンである。ゼウスのもとには各ゾーンのヘッドたちによる代表評議会が組まれ、300をこえるゾーンが加盟する大組織を構成していた。

#20
 タフ鎧がサンダーに説明をはじめた。

タフ鎧 「魔法層という宇宙です。言い伝えによれば、昔『時空震』という現象が起こった時、この聖魔和合界宇宙が、別の宇宙を一つ飲みこんでしまったんですよ。それが、魔法層…現在聖魔塔におられるシャーマンカーン様が、内包したパワーの強さと、この中でも無数の銀河が存在し、無数の命があることをつきとめ、私たちの先祖に守護と絶対の秘密にすることを命じられたのです」

#25
 まったく異なる宇宙層での戦神カリユガと五造大神の戦いが、その出来事を知らぬ聖魔和合界に途方もないエネルギーの干渉を与え、天地球を跡形もなく吹き飛ばしてしまうようなことも。ゼウスたちにとっては、天地球消滅の原因がまさか別の宇宙層にあったとは思いもよらないことだった。

#33
W仏KING 「我が名は創造界帝W仏KING。超聖神より五造大神の栄華賜る者なり」

ジョーカード  「五造大神!? わひゃわひゃ、カリユガと相打ちになったはずじゃあなかったのきゃ」

#41
邪ベール 「わしは…時空震の影響によって聖魔和合界に流れついた身だ。

#42
 シャーマンカーンの疑問はゼウスの疑問でもあった。復活後のデビルが世界に対し宣戦布告した当時、デビルは純粋に超魔力をもって軍団を組織していた。だが今は違う。自在に混沌を操り、混沌をエネルギー源にしているではないか!

展開上、シール画像は該当する弾以外から使用する場合があります。

・第0弾 シールリスト・
天使  聖守  魔守  悪魔
2001 御神籤仙人 中吉中吉 不運試子 大凶魔1/100
2002 満点才如 予習太助 巻忍具 霊天狗
2003 聖ハットトリック アシス徒 ボー徒 悪運ゴール
2004 オゾン僧侶 聖浄樹 ふほう倒樹 負論ガス
2005 クリア受神 エリア角鯛 イタDEN なん婆ディスプ霊
2006 撥水王 ドライ矢 防水下降 吸水鬼
*実際の0弾は、1弾シールの一部が試験販売されたものです。2000世界成立史とは関係ありません。


2000世界成立史 次界卵編 凶悪魔編 集中豪無編
星天使編 星戦使編 星騎使編
0弾
P1
P2
P3
1弾 2弾
P1
P2
P3
3弾
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4弾
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P2
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5弾
P1
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6弾
P1
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P3
7弾
P1
P2
P3
P4
次へ8弾 9弾 10弾 11弾 12弾
グランドフィナーレ

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