カスタム検索

スポンサード リンク

第5弾

超聖神降臨の地で、世界の成り立ちが明かされる。
次界卵を狙う完全体デビルが降り立ち、バカラが…

スポンサード リンク


アラクネの谷突入! 傷だらけのヘッドロココ…
混沌拡散率100%――完全復活
ジェノサイドデビル!!


 OBゾーンはかなり以前に混沌にやられた様子だった。
 カンジーはカーンの百化辞典を手に落ち込む。
 ポーチは満点才如先生からもらった九分九鈴の半分に目を落とす。

 ゼウス一行がOBゾーンに到着する少し前から混沌のパワーが増大し、ゾーン壊滅が相次いでいた。
 オゾン僧侶の設置したオゾン傘も、避難中の天使属を回収しつつの後退を余儀なくされている。
 湯けむりシールドを張ったヘルスゾーンだけが混沌の侵入を阻み、無事を保っている状態だった。

チャーリー・チップイン 福陽気妃が大怪我した聖守の
チャーリー・チップインをゼウス船に運んできた。
 チップインは天使・1発IN王の聖守。
 1発IN王はすでに混沌の餌食になっており、
チップインだけが辛うじて生き延びた。
 怪我を押して戦おうとするチップインだったが、
福陽気妃がヘルスゾーンへと連れて行く。
 チップインの痛みと無念を引き受け、
タケルたちは進む。


 混沌拡散率100%――

 聖魔和合界は混沌の支配に沈む。
 時は満ち、力は充ちた。

  魔心元素魂壷に復活のカリスマ吠える!
  アノドよ! 深層よ!
  幾無限大数いくおくのときの果てにの心には混沌が巣食い憎しみがたぎった!


 大地とそこに生きる全ての命を糧に、完全復活以上の更なる進化を実現したスーパーデビル。

  深層使徒よ。混沌こそが律だ

 カリスマデビルXは魂壷の結晶体を砕き、永きに渡る封印から自らを解き放つ。

  神か…いや。その彼方にある者をめざす。
  余は全であり無となる。余が点となり線となる。


 命を脱し、神を超え、彼方を制さんと欲する混沌の魔王――

 現命神あらいぶがみ『ジェノサイドデビル』顕現!!

現命神『ジェノサイドデビル』


 ――霧深き谷。
 先行したガスベラスは、結界と謎の声に阻まれた。

「『時の証』無よこしまの者よ、ね!

 一条の雷光がガスベラスを弾き飛ばす。
 ゾーンの外に放り出される勢いだったが、障害物にぶつかり引っ掛かった。
 一足遅れて到着した古代船――タケルたちだった。
 結界の前に来ると、ゼウスが進もうとしても古代船はうんともすんとも言わない。

 船内、タケルのコアブーメランとアズールの闇王核剣が光った。
 またしても謎の声。威厳のある女性の声が響く。

「紛れもない『時の証』。異界の扉を開こう」

 「時の証」とは天源核と闇王核。二つが結界を越える鍵だった。
 霧の結界が両開きの扉を開くように横にスライドする。
 広大な宇宙空間のただ中に、ゴルフ用のグリーンがぽつんと浮かんでいた。
 これがアラクネの谷だというのか?

「さあ、鍵に導かれるままに足を踏み入れよ」

 声が告げた。やはりここがアラクネの谷。
 天源核と闇王核の輝度が増し、グリーンのカップから光が漏れる。
 小さなカップの中へ、タケルたちは古代船ごと吸い込まれていった。

 落下。
 光の中、爆風のような圧力を受けながら古代船は急降下していく。
 爆光を抜けると、深い谷間を見下ろすような具合に、両脇に岩壁がそびえていた。
 岩壁の谷間を猛スピードで通過する。
 暗黒空間が開けた。まだ落ちる。
 暗闇の中央に何か白いものが…
 繭。巨大な繭が見えてきた。
 止まらない。
 繭の内部に突入。
 幾重にもなった網目を通り抜けていく。

 ゼウス船は繭糸に引っ掛かるように衝突した。

 糸は間近で見ると、糸とは認識できないほど太い。
 足場としても安定感がある。
 極太の繊維が、蜘蛛の巣を幾層にも張り巡らせたように遠くまで広がっていた。
 これが、アラクネの谷。
 異界。OBゾーンではない。
 霧、結界、狭い入り口。何重もの扉の先にアラクネの谷はあった。
 伝説といわれ、見つからないのも当然のことだ。

 ついに辿り着いた…
 カンジーは今までの旅を振り返り、涙する。
 タケルがカンジーを励ました。もう一仕事残っている。
 次界卵を捜すという大事な使命が。

ゼウス艇

 ゼウス、着地の衝撃で古代船から分離した小型艇に取り憑く。
 ガスベラスは古代船に取り付き、アラクネの谷に侵入成功していた。
蛮蚊ー! ガスベラスから耳障りな羽音を響かせて
魔守・蛮蚊ばんかー!の軍勢が出撃。
 タケルたちを取り囲んだ。
 蛮蚊ー!は集団攻撃を得意とする一族。
 1発IN王を打ち破った猛者どもだ。
 天使の血ィ、吸うたろ蚊ー!

 タケルとアズールが戦闘開始。
 ポーチとカンジーを乗せてゼウス艇は避難する。
 その行く手をガスベラスが遮った。
 バカラが背中のバカラ砲を構えたとき――
 剣閃。バカラ砲は真っ二つに裂けた。

「悪魔よ、ここはお前たちの来る場所ではない!」

 剣――尖聖剣せんせいソードの先端に光が集約。
 理力の光弾が放たれ、バカラはガスベラスごと吹っ飛んでいった。
 蛮蚊ー!の一団もコアブーメランと闇王核剣にほとんどが吸収された。
 残る一匹も、尖聖剣の輝きの前に散る。

 尖聖剣の持ち主。言わずもがな。
 伝説の次界創造主・ヘッドロココがついに姿を見せた。

 タケルもアズールも注視する。
 しかし、ロココは全身ひどい傷だらけで、右の翼が根元あたりから欠損していた。
 悪魔たちと戦う間に大ダメージを負ったロココは、
あわやと言う時に次元の裂け目に落ち、気が付けばアラクネの谷にいたという。

傷だらけのヘッドロココ

「君がタケルくんだね?」
 ヘッドロココはタケルのことを知っていた。
 自分の名前を呼ばれて、タケルは少し照れくさそうにコアブーメランを見せる。
 ヘッドロココのおかげでパワーアップできた。
 ロココは目を見張る。「天源核…」
 そして闇王核に目を向けた。ロココとアズールの視線が交差する。

「天源核と、闇王核」

 高く、重みのある声がアラクネの谷に反響した。
 結界で聞いた女性のものだ。

 タケルたちが上方を見上げると、光り輝く蜘蛛が降りてきた。
 次界卵を産みだすという蜘蛛――
第48話「傷だらけのヘッドロココ! のウワサ」より


・ゾーン探訪・
■OB(オービー)ゾーン■<ゾーン番号 拾八(No.18)>

 「その緑の大地、高き峰の彼方にあり」「緑の芝生がゾーン全体を覆う非常に美しいところ」と、ものの本(百化辞典)にはある。
 名前からすると、ゴルフの盛んな土地か? 所々にピンが立っている。ゴルフ場のような場所。
 ゾーンナンバーはラックゲートに表示されたものではなく、古代船の針路をOBゾーンに取るためにカンジーが指定した。

 このゾーンには古くから「霧深き谷」という場所が存在する。文字通り濃い霧で覆われて近づきがたい場所だというのに、谷の中には禁足地(誰も足を踏み入れてはいけない場所)が定められていた。名目だけでなく、実際にも結界が張られていて何者の侵入も許さない。
 芝を読む能力を持った天使・1発IN王は、霧深き谷にアラクネの谷があると見破った。

混沌にやられたOBゾーン タケルたちが到着したときには、ゾーンはすっかり混沌に包まれていた。緑の大地は見る影もなし。
 1発IN王と聖守・チャーリー・チップインが抵抗を続けていたが、魔守・
蛮蚊ー!の大軍勢の前に敗れた。
・重要語句・

【現命神】あらいぶがみ
「すべての神と、すべての命と訣別した、
かつてない魔王として、聖魔をこえた秩序となろう」

 集中豪無編#41で登場した名称。
 「現人神あらひとがみ」の「人」を、ビックリマン2000で天使属・悪魔属を括る「命」と置き換えた造語。
*現人神=仮の人の姿でこの世に現れる神。かつて、天皇の尊称。
 「あらいぶ」は、英語の「alive」を掛けている。
 alive神。まさしく、生きた神のこと。*aliveは名詞に係らない。正確に英訳するなら「live god」。

 ジェノサイドデビルは「神」に等しい力を手に入れながら、「命」として悪魔属性をも有しているため、本来「神」には持ち得ない次界卵の発動条件を満たしている。*ジェノサイドデビルの名称はアニメ本編には一切登場しない。TV東京ホームページの「これまでのストーリー」、同人誌「いきおい任せ2」と、集中豪無編#42で紹介された。

スーパーデビル 旧時代は悪魔の掟・ブラック戒律を駆使して悪魔を統率したスーパーデビルだが、2000のカリスマデビルにそれがあるかは不明。
 マインドコントロール能力は有しているようだが(カンジーに対して。それもポーカードがカンジーのメットに仕掛けた細工を通じて)、全悪魔の心理を一挙に掌握できるかまでは謎。
 力に頼らず宗教的な教義で悪魔を縛ったスーパーデビルに対し、カリスマデビルは絶対的な力を誇示して悪魔の崇拝を得ているようだ。

 力(腕力・武力)による支配をした初代天魔界ヘッド・始祖ジュラ。その次のヘッドとして君臨したスーパーデビルは、腕力以外の力(信仰を操るブラック戒律)で悪魔たちを率いる。頭脳派で、オカマっぽく、性格はバカラに通じるひょうきんさがあった(アニメ)。
 最終聖魔大戦(第五次聖魔大戦)に敗れたスーパーデビルはその魔力を消失。ピア・マルコが活躍した時代、ルーツレス化して甦るも、ブラック戒律を発令することはできなかった。
 以後のデビルは一転、純粋な「力」を求めるようになる。性格も男らしく、凶悪そのものに変化した。
 神に力を求め、神に裏切られ、深層の力を求めて、「命」に敗れた。
 敗北の歴史が、デビルの心をますます力への渇望と復讐へと駆り立てていく。
 混沌と同化したデビルは、ついに超聖神をも超える手段を手に入れたのだ。
 もはや神など眼中になく、野望はただ彼方の高みを目指すのみ。
 不屈にして不滅の存在として――

グリニッジ神官
「倒れれば倒れるほど、デビルは力を増すとも言われています。心の力は無限です。憎しみと怒りを糧に、いずれまた牙を剥くでしょう」

【尖聖剣】せんせいソード
伝説の聖剣
尖聖剣(旧) 言わずと知れたヘッドロココの武器。
 旧時代から名称に変更はないが、デザインがシンプルになっている。
(画像は旧ビックリマンシール。2000版は上の画像を参照のこと)

 旧作では尖端部をチェーンで飛ばしての遠距離直接攻撃が可能だった。
 2000では近接戦用の剣としての機能しかない。理力を集中して、遠くの敵に光弾を飛ばすことはできる。

 コアブーメランから浮き出たロココは盾を装備していた。名称に変更がなければ「聖架楯セントクロスシールド」。タケルたちと直接出会った際には所持していなかったが、戦闘中に紛失してしまったのだろうか。凶悪魔編のヘッドロココは尖聖剣のみ。集中豪無編は文字だけなので確認できず。
(シャーマンカーンの「大聖旗ビッグセントフラッグ」が名称そのままに登場していることから、パーツ名称に変更はないと思ってもよさそうだ。スーパーゼウスの「大聖棒ビッグセントスティック」は聖紀元より成長を続けた結果か、
巨聖棒ジャイアントセントスティック」に進化している)

 ヘッドロココ自身も旧時代とは雰囲気が異なる。
 頭部パーツとして特徴的だった六つのシグナル「直列アイ」がないのが目立つ。若神子(神帝)を導くというパーツだが、不要になったためだろうか。
 一番の違いは口調。集中豪無編で登場したアンドロココは旧アニメ通りの「です、ます」丁寧口調だったが、2000アニメのヘッドロココは「だ、である」断定調。
 アンドロココからパワーダウンした際に何かあったとしか思えない。

 ヘッドロココが大ダメージを負っていることと、アンドロココからのパワーダウンは関係している。
 ロココのパワーアップの歴史を破壊した強敵が、凶悪魔編でタケルを苦しめることになる。

五造大神が一柱、国産みの神・次界胎后じかいたいごうノヴァ降臨。
心産みの神・創造界帝W仏KING。
時の糸が告げる歴史の必然、想いが紡ぐ未来。


 光が薄らぐと、蜘蛛をかたどった剃髪の女神が現れた。
 蜘蛛の女神は糸に吊り下がった逆位置の姿勢で六本の腕を組み、ゆっくりと語り始めた。

「私は超聖神様より国産みの力賜りし、次界胎后じかいたいごうノヴァ」
次界胎后ノヴァ
「次界胎后ノヴァ様…! 本当に存在しておられたのですか!?」
 スーパーゼウスが驚きの声を洩らした。しかもへりくだっている。
「なにへーこらしてるのよ?」とポーチ。仮にも天使属ヘッドの取る態度だろうか。
「このお方は超聖神より生まれた、『五造大神ごぞうたいしん』の一人なのだぞ!」ゼウスは言う。
 ゼウスの方こそ、超聖神と聖神ナディアの間に生まれた次神子ではなかったか?
 五造大神? そこまで驚く必要がある存在なのか。

 カンジーが引き継いで解説する。
 五造大神。
 超聖神降臨伝説にまつわる五人の創造神で、「次界五大素じかいごたいそ」を見守る役目を与えられた神々、とある。

 続いてヘッドロココが次界五大素について説明する。
 この世界を構成する五つの元素。
 「命」「心」「天」「地」…

「そして我、『国』」

 ノヴァが口を開いた。

「国とは容れ物に過ぎぬ。
様々な存在が絡み合い、この糸のように無限に広がっていくものだ」


「ではこの糸は『時の糸』」
 スーパーゼウスは周囲を見回して言った。
「過去、現在、未来の記憶を紡いだ、我らの世界そのもの…」
「この戦いは全て、時の糸が絡み合った歴史の必然だという」
 ヘッドロココが言った。
 ゼウスが、前にもそんなことを言っていた奴がいると思い起こす。
 タケルがW仏KINGの名を口にした。

  あなた方が私に会ったのも、これ全て、時代の遺伝子が告げたこと。

 古代遺跡で初めてW仏KINGに出会ったとき、聞いた言葉だ。

「W仏KING。然様、あやつは五造大神が一人、心産みの神」

 なんと、W仏KINGは「神」。
 ノヴァと同じ五造大神のうちの「心産みの神」だった。
 善の心の結晶「天源核」と、悪の心の結晶「闇王核」。
 二つを産み出した善と悪の「心」の化身。
 だから天源核はタケルの、闇王核はアズールの「心」に連動し力を発揮していたのだ。
 タケルたちとともに怒り、泣き…「心」をふるわせて次代への成長を続けてきた二つのコア。

「超聖神様は我等の力の均衡ゆえに、役割を分散させた。
W仏KINGは、『心』は産むが『国』は産めぬ。
私は『国』は産むが『心』は産めぬ」


 「心」と「国」。二つのキーワードが結びついた。
 天源核と闇王核。二つの「心」が次界卵、すなわち「国」となるのだ。
 二つのコアは次界卵の種子。
 ノヴァが自身の「胎炉」にかき抱き、融合の時を経ることで次界卵は誕生する。
 国産みの神と呼ばれる所以だった。

 それを聞いたポーチがえらい剣幕で怒り始めた。
「そんなパワー持ってる神様なら、早く世界を助けてくれてもいいじゃない!」

「神は産み出しはするが道は拓かぬ。
道は己自身で拓くもの。故に心をお与えになった」


次界胎后ノヴァ

「勝手に与えて勝手に偉そうにしないでよ!」とポーチはさらに怒鳴る。
 不動の姿勢で構える女神に、タケルは笑って天源核を差し出した。
 自分の心が天源核を動かして次界卵になる。「かっこいいかも」

 アズールは認めたくなかった。
 天源核と闇王核は「力」。天下を取るパワー。「次界卵のはずがない!」
 アズールはタケルからコアブーメランを奪い取った。

 ノヴァは告げる。
 その天下のパワーとやらが次界卵のこと。
 アズールの記憶も野心もすべてW仏KINGが与えたものにすぎない。
 プリンス・アズールは、W仏KINGの影――

「違う! オレはオレだ!!」

 ノヴァに挑みかかるアズールだが、ノヴァの一息で軽く弾き飛ばされる。

「なんて未来だ…」

 アズールは憎々しげに言った。
 未来を見ろと散々ほざいていた自分が惨めになる。
 他人の抱いた野望を追いかけていただけとは…

 タケルはアズールに駆け寄ると、ノヴァに早く次界卵を作ってくれるよう頼んだ。

「星悪魔よ、次界卵はW仏KINGの物ではない。そこに生まれた『命』の物なのだ」

 ノヴァは額に開いた第三の眼に天源核と闇王核を取り込んだ。
 全身を時の糸で包み、ノヴァ自身が繭のような卵のような状態になった。
 それぞれ複雑な面持ちで見守る中、いよいよ次界卵融合が始まる。

時のゆりかご

「次代の国産み。我、時のゆりかごにて暫し眠らん」

 静かに瞼を閉じるノヴァ。
 その眠りを妨げるように、どこからともなく四人の悪魔が出現した。

 ワルサ四天王。
第49話「バカラ死す! のウワサ」より


・重要語句・

【次界五大素】じかいごたいそ
【五造大神】
ごぞうたいしん

世界を構成する五つの元素と、それらを見守る神々
カンジー
「超聖神降臨伝説にまつわる五人の創造神で、万物創生の神・超聖神様から生まれ落ちた次界五大素を見守る役目を与えられた方々、とものの本には書いてあります」

万物創生の神『超聖神』が天使や悪魔よりも上の存在として創った『五造大神』の一柱!次界卵誕生の鍵を握っている?(『次界胎后ノヴァ』シール裏書)

 カンジーの説明だと「超聖神から生まれ落ちた次界五大素」なのか「超聖神から生まれ落ちた方々」なのか、いまいち判別できないが、ノヴァのシール裏書によれば、五造大神は超聖神が生み出した神々のようだ。

 五造大神はスーパーゼウスもその存在を疑問視していたほどの古き神々である。古代源層紀以前、超聖神が誕生した「深層」出身の神々とされている。つまり、旧ビックリマンの創世神話よりも遥かに先立つ超古代神が登場してきたということだ。いよいよ旧シリーズの限界を越える太古の歴史への扉が開いた。

 1発IN王の語った超聖神降臨伝説と結びつけてよいならば、アラクネの谷に舞い降りた超聖神は五造大神と協力して古代源層界を築き上げた、ということになる。しかし以前触れたように、源層界の起源がアラクネの谷だという確証がない。源層界創造に五造大神が関わっている可能性も否定はできないが、その頃の五造大神の所在は不明なため断言できない。(元素、特に「命」と「心」が旧シリーズと概念を異にしているため、五造大神が旧シリーズの世界創造に関与している可能性は極めて低いのではないだろうか)

 現在は再び超聖神の下に集合し、世界を構成する五大元素「命」「心」「天」「地」「国」をそれぞれに担っている。超聖神によって役割を分散させられており、自分の担当する元素(とそれに関連するもの)以外を産むことはできない。また、五造大神が「命」に直接介入することも許されていない。W仏KINGは心産みの神の座を捨てて野望に走った。

崇命界王ミラー寿【命】いのち
【命産みの神】いのちうみのかみ

崇命界王すうめいかいおうミラー寿じゅ
 「心」の元素とは対の関係にある。 精神に対する物質、身体。物理的な現象としての生命体を指すものと考えられる。または「心」の受け皿としての「命」。無限の心に対し、有限の命。
 「命」の元素は天使属・悪魔属に明確な男女の性別を与えている。(旧シリーズでは曖昧だった)
 「命」は天使属・悪魔属をまとめた呼び方で、「心」を持たない「神」の対義語に当たる。
 「時間」は「命」の部類に入るのか、時の管理者・時報天使『グリニッジ神官』はミラー寿の指揮下にある。


創造界帝W仏KING【心】こころ
【心産みの神】こころうみのかみ

『創造界帝W仏KING』
 「命」の元素とは対の関係にある。善と悪の心。属性を決定する要素。
 旧シリーズの
「ルーツ」にも「運命」にも縛られない自由な精神、魂
 ビックリマン2000では心の力は無限とされている。有限の「命」、幸あれと神は無限の「心」を与えた。
 基本的に「神」に「心」はないが、心産みの神たる
W仏KING(善)は天源核元素ビッグバンコアエレメントを操り、善の心の結晶「天源核」を産み出すことができる。W仏KING(悪)は魂壷元素るつぼエレメントを操り、魂壷を産み出すことができる。魂壷元素核は成長して、悪の心の結晶「闇王核ダークマターコア」となる。
 また、アズールやコーラルに模造記憶を植え付けたように、他人の心をいじることもできるようだ。


天雷将虚主守【天】てん
【天産みの神】そらうみのかみ

*元素名の「天」は「てん」だが、天産みの神の「天」は「そら」と読む。
天雷将虚主守てんらいしょうコズモ
 「地」の元素とは対の関係にある。 大地に対する空。
 あるいは「空間」を指すものと考えられる。
無限に広がる空間が、大地を包み込むイメージ。
 天は地を包み、地は命を乗せ、命は心を運ぶ。「天>地>命>心」という図式。
 老人姿の多い五造大神の中にあって、若い外見の神、虚主守。 アニメでは「コズモ」とカタカナ表記だったが、シールでは商標の関係で「虚主守」と漢字を当てることになった。

魂轟神マグマインド【地】
【地産みの神】おかうみのかみ

*元素名の「地」は「」だが、地産みの神の「地」は「おか」と読む。
魂轟神こんごうしんマグマインド』
 「天」の元素とは対の関係にある。
 空と対等な意味での大地。天上に対する地上。
「天地」という言葉は「世界」を意味する。

 あるいは、宇宙空間に浮かぶ星々のイメージ。
 果てなき暗黒の空間に、ところどころ輝く銀河の海。有限の「命」の活動の場。
 世界を認識するのは唯一「心」であるという観点(唯識)に立てば、
「心>命>地>天」という図式も成り立つ。


次界胎后ノヴァ【国】くに
【国産みの神】くにうみのかみ
『次界胎后ノヴァ』

 「天」「地」「命」「心」を包括する容器の役割をするのが「国」の元素。宇宙そのもの。 次界卵が生み出すのは四大元素を含んだ「国」。

 五造大神の紅一点。
 ノヴァは額の第三の眼から天源核と闇王核を取り込み、「胎炉」という器官で次界卵を融合する。その間、時の糸に包まって繭状になり、眠りに就く。融合にはしばらく時間がかかるのだ。

 ところが集中豪無編では、融合の時を経ずにいきなり次界卵の発動が行われた。五造大神が直々に元素を産み出すことで緊急発動が可能となるようだ。

 ここでひとつ疑問なのが、W仏KINGが次界卵を産み出す蜘蛛(次界胎后ノヴァ)の情報を掴むのに手間取ったということ。
同じ五造大神のノヴァのことを知らないわけはないと思うが…

 集中豪無編で見せたのと同じやり方で、W仏KINGを含む五造大神全員で次界卵を発動したことが過去一回あるようだ。その後、次界卵は「命」の手によって割られなければならないと、新たなルールが定められた。(アニメ?ムック「2000世界成立史」より)
 憶測でしかないが、それはW仏KINGが野望に走った後、W仏KINGが知らないところで定められたものなのかもしれない。


【時の糸】ときのいと
過去・現在・未来を紡いだ歴史の必然
御神籤仙人
「時の糸はわずかな風で揺らぎ、その綴り方をかえるというぞよ。運命は常に流れ、秩序正しきものに見えても、実際は常に無秩序なのぞよ」

ポーチ
「つまりどういうことよ?」

御神籤仙人
「運命は変わる。己の心ひとつでの」

グリニッジ神官
「善と悪が絡み合って生まれたのが時の糸。混沌とは、この時の糸の中で生きる者たちの心が生んだ『染み』。無秩序とも呼ばれています」

時の糸 アラクネの谷の繭を構成する糸。
 太古の過去から遥かな未来まで、個人の運命から世界の命運に至るまで、ありとあらゆる歴史が記憶・記録されている。善と悪の「心」が絡み合って生まれた、集合無意識的なアカシック・レコード。
 時の「意図」。歴史の必然。秩序。

 時の糸を読むことで、その情報を引き出すことができる。さらに、「心」次第でその綴り方を変えることができるという。絶対的運命(最初から全部そうなると決まっている)として押し付けられるものではなく、因果律(原因があって結果がある)も許容している。原因となる行動次第で結果はいくらでも変革可能な要素を残している、比較的穏やかな運命論。
 物理的に切ったり燃やしたりすることもできる。時の糸が消失しても、命の領域には余り影響がないのだろうか。アラクネの谷の時の糸が燃え落ちたことで、神の領域から見た聖魔和合界の未来は白紙同然になる。結果的に未来はタケルたち「命」に委ねられた。(――かに見えたが、そう一筋縄では行かないようだ。時の糸は今後、もっと大きな意味と役割を持ってくる)

 混沌は時の糸の「染み」。無秩序。善と悪の「心」がある限り、混沌は時の糸から無限に染み出してくる。
 混沌の化身たるデビルにとって、時の糸を伝えばアラクネの谷への侵入はたやすい。
 厳重な結界をどうやって潜り抜けたのか謎だったが、ワルサ四天王の侵入経路も混沌を利用してのものだったのだろう。

裏切り、反逆。怒りのパワーバカラ解放!
ワルサ四天王との壮絶なる死闘。


 むしゃくしゃしていたアズールは、ロココの尖聖剣を拾ってワルサ四天王に躍りかかった。
「思い切り暴れたい気分なんだ!」
 すると、シネス皇帝がアズールに礼を言う。
 デビルは魂壷のかけらを故意に盗み出させた。
 アズールを指名手配したのは、より多くの敵を斬らせて魂壷のかけらの成長を早めるため。
 事は思惑通り運んだ。
 次界卵はもはや誕生したも同然。

 アズールは歯噛みする。
 自分はW仏KINGだけでなく、デビルの思い通りにも動かされていたっていうのか…?

「オレは誰の操り人形でもない!」

 アズールは怒りに任せて斬りかかる。
 慣れない、しかも天使属の武器では四天王の相手にはならなかった。

 ノヴァが神の力を振るえば、ワルサ四天王といえど一介の悪魔。敵ではない。
 しかし、次界卵融合中のノヴァは、エネルギーの全てを注ぎ込むために身動きが取れなくなる。

 突然カンジーが千里ゴーグルを起動し、ノヴァを捕捉した。
 ゼウスが乗り移った小型艇を操作し、糸の射出部を理力砲で狙い撃つ。
 時のゆりかごを支える糸が切断された。
 繭に包まったノヴァはなすすべなく落下する。

 ポーカードがメットに仕掛けた細工でカンジーを操ったのだ。
 メカニカルゾーンでは失敗したシステムが、今度は成功した。
 カンジーの心は消え、完全な操り人形と化した。

 陰でカンジーをコントロールしていたポーカードの襟首を、バカラが締め上げた。
「バカラ軍団の面子なら、あんな姑息な真似はしないもんだ!」
 バカラの部下に納まっていたポーカードだが、身分を隠す必要もなくなった。
「勘違いしないで下さい。私の主はカリスマデビル様、ただおひとり」
 ポーカードのかぶる帽子にはトランプのカードが並んで飾られている。
 向かって一番右はハートのA。
 普段は逆様になっているが、それを元の位置に回転させた。

バカラとポーカード

「うあ!」
 バカラは仰け反り、ポーカードから手を離す。
 バカラはハートのマークを毛嫌いしていた。
「オレ様にハートを見せるんじゃねえ!」
 バカラはポーカードを殴り飛ばした。
 傷を拭いながら、ポーカードは少し口調を強めて言った。
「これはカリスマデビル様のご命令です」
 バカラはそれを信じない。
「閣下がそんなことをするはずがねえ。勝手なこと抜かすな!」

 バカラは潔く、タケルたちにカンジーを操ったカラクリを打ち明ける。
 卑怯な真似はしないのがバカラの信条だが、部下の不始末は自分の責任と腹を切る覚悟だった。
 ところがコントローラーを壊してもカンジーは操られたまま。

 アラクネの谷が揺れる。凄まじい波動が駆け抜けた。

「この力…一介の悪魔にこのような圧力があろうはずが…!」

 ノヴァは驚いて言った。
 時の糸から「染み」が――混沌が粒のように溢れ出す。
 無数の混沌の粒が集合し、うねりながら生物の様相を呈していく。
 混沌から、一体の「悪魔デビル」が形成された。

「久しいな、ゼウス」

「デビル!」ゼウスは叫ぶと同時に理力砲を放った。
 阿修羅デビル、否――
 現命神ジェノサイドデビルは片手をかざし、難なく防ぐ。理力が四散した。

 デビルの瞳が妖しく光る。カンジーが宙に浮き、デビルの肩に乗った。
 カンジーは、デビルの魔守となることを宣言する。
 コントローラーのスイッチは、デビルの魔理力の発動装置デバイスに過ぎない。
 デビル当人が現れた以上、カンジーは抗うことなく軍門に下るのだ。

 デビルは混沌を触手のように伸ばし、転がった繭のノヴァを拾い上げた。
 ノヴァのダメージがアラクネの谷のバランスを崩す。
 時の糸が燃える。谷が燃え落ちようとしている。
 この下は無間地獄――無間冥王獄むげんフィールドと呼ばれる死の空間だ。
 落ちたら二度と這い上がることはできないだろう。

「ワルサ四天王よ。バカラどもの醜態は見るに耐えん。潰せ

デビルの魔守に堕ちたカンジー

 ワルサ四天王にバカラの始末を命じ、デビルはポーカード、カンジーとともに去る。
 バカラは叫んだ。「閣下、オレをやりたきゃアンタが自分でやれ!」
 しかしデビルは自分の手を汚そうとしない。

 バカラは悪魔軍の理想に惚れた。悪魔は力。
 バカラにとっての力は、「愛」と言い換えてもよかった。
 仲間を守り、弱者を救うための力。
 閣下だけは自分を理解してくれていると思っていた。
 だがらこそ、「悪魔」としては異端な性分の自分を生かしていてれるのだと。
 だが、デビルが求めた力は他の「悪魔」と同じ、弱者を虐げる力。
 バカラの理想と、デビルの理想はかけ離れていた。
 ただ利用されていただけ。
 理想は露と消えた。

「へっ、もうオレには用はないってか…」
 笑う。
 おもむろにバカラはスターチップ眼帯を剥ぎ取った。

 左眼を見開いたバカラの全身がスパークする。
 筋肉が急激に膨張し、着衣がはちきれ弾け飛ぶ。
 身体が一回り大きくなり、口元には凶悪な牙が伸びた。

 パワーバカラ、解放。
 顔には憤怒を湛え、恐ろしいまでに殺気立つ。
 紛うことなき「悪魔」のバカラがそこにいた。
 裏切りはバカラの最も嫌うところ。
 今まで心酔していた閣下だけに、怒りも計り知れない。

怒りのパワーバカラ解放

「デビル、オレはテメエを許さねえ!!」

 飛翔能力を持たないはずのバカラが、飛んだ。
 宙を翔け、ワルサ四天王に向かって驀進する。

 暴満漢が殴りかかってきた。
 バカラは左拳を前に突き出して直進。
 突き出しただけの拳が、向かってきた暴満漢の身体に当たった瞬間――
 暴満漢の胴体が炸裂した。

 一撃。
 眼帯を着けたままでは力負けしていた暴満漢を、一撃で粉砕した。
 タケルたちも、残りの四天王も度肝を抜かれる。

 驚きを振り切るように、気合の絶叫を上げて絶叫魔神が進み出る。
 頭のレールを鞭のようにしなわせ、距離を取ってバカラを捕らえようとするが…

 鞭はバカラの得意とする武器だ。
 握った「バカラムチ」に火花が飛ぶ。
 鞭による上部からの「斬撃」。
 レールが届く前に、絶叫魔神の身体を縦一文字に切り裂き、消滅させた。
 またしても一撃。

 動ピングラマー。
 情に厚く、バカラに好意的だった彼女が冷笑する。
「アンタ少しは使える男かと思ったけどねぇ」
 ドーピング用のドリンク剤をグイッと飲み干して、自慢の筋肉をさらに増強させる。
 パワーバカラに負けない超ビルドアップだ。
 ドーピングで限界以上に引き出した瞬発力で、空中をダッシュ。
 左拳に全パワーを集中させた。

 空中を旋回しながら、バカラは右拳に力を溜める。
 バカラと動ピングラマー。
 極限まで高められた拳と拳が、真っ向から激突する。

 骨が砕ける嫌な音。
 砕けたのは、動ピングラマーの拳だった。
 拳から走った亀裂が全身に広がる。
 彼女は愕然としながら、粒子となって砕け散った。

瞬殺、ワルサ四天王

 ワルサ四天王の三人を、バカラは瞬殺した。
 残るはシネス皇帝、ただ一人。
 シネス皇帝はこのパワー、「漢力オトコヂカラ」を最も恐れていた。

  やはり、あの男が動きだしたか。

 バカラはタケルたちに顔を向けて脱出を促した。
 その隙を突き、シネス皇帝の3Dの魔獣がバカラを羽交い絞めにする。
 炎の柱が立ち昇り、バカラとシネス皇帝を包み込んだ。
「そんな…バカラ様!」ダンディーラーが叫ぶ。
「バカラ様〜!」ピンゾロイド2号は滞ることなくボスの名前を呼んだ。

「バカ野郎! 男なら最後の最後まで…
スクラッチを全うしやがれ―――――っ!!」


 バカラ、炎の最期。全身全霊でシネス皇帝を葬り去る。

  長い沈黙を保っていたが、悪魔の願いを集め力と化す漢気は、私を許さぬと思っていたよ…


 受け継がれた信念――
 シネス皇帝は自分の最も恐れたおとこの、せがれの手によって地獄に落ちた。

バカラ、炎の最期。シネス皇帝、漢力に散る。

 アラクネの谷は燃え落ちる寸前だったが、脱出する余裕がない。
 燃える糸がタケルたちを直撃しようとしたとき、古代船の乗降用の球体がタケルたちを包んだ。
 タケルたちを古代船に回収したのは、福陽気妃。
 福ちゃんが古代船を引っ張り、燃える谷から緊急脱出。
 もと来た道を急ぎ引き返す。

 アラクネの谷が大爆発を起こした。
 入り口のグリーンがあった宇宙空間も、ジグソーパズルが崩れるようにバラバラになる。
 間一髪、タケルたちはOBゾーンへと戻ってきた。
 だが…

 ダンディーラーとピンゾロイドは嘆き悲しむ。
 タケルはバカラの眼帯を握り、力を込めた。

「バカラ、後はオレがやる」


「悪魔の時代が始まる。混沌よ、我が砦となれ、我が城を築け」

 悪魔軍の空中要塞を混沌が取り巻いていく。
 聖魔和合界の覇者として、デビルが君臨しようとしていた。
第49話「バカラ死す! のウワサ」より


・重要語句・

【魔理力】まりりょく
背反する力場の拮抗
 天使属の理力と、悪魔属の魔力の合わさったもの。混合態。
 魔力が主で、理力が従というわけではない。
 集中豪無編で登場した「理魔力りまりき」とは、順番が違うだけで同義。
(旧シリーズでは、天使の因子をコピーした「再生魔鬼」が理魔力を使用している)

 理力と魔力は相反する性質のため、混ぜ合わせるだけで反発し力は何倍にも高まる。「理力+魔力」の単純な加法ではなく、「理力×魔力」の乗算エネルギーを発生するのだ。「次代」は理力と魔力を混ぜ合わせて使うことができ、並の天使や悪魔では太刀打ちできない相手だった。後に次代は「ハーフデビル」として恐れられるようになったという。(小説版『スーパービックリマン 伝説の四聖戦士』より)
*天使と悪魔の血が混じっても、理力・魔力どちらか一方がもう一方を駆逐してしまうため、生まれてくる子供はほとんどが普通の天使か悪魔だという。次代(ハーフデビル)の誕生する確率はかなり低いそうだ。2000の命が天使・悪魔・聖守・魔守の四属性を保っているのも、同じ理由からではないだろうか。(徐々にボーダーレスに近づいているようではあるが)

 混沌に取り込んだ「命」の力を、デビルは魔理力として発揮する。天使属の理力とデビルの魔力が混ざり合ったためだろう。聖魔和合界全土の天使属の理力が、デビルの魔力によって想像を絶する魔理力へと高まっている。

 混沌を封じていた聖蓋はもともと、大昔に天使属・悪魔属の力を結集した魔理力によって建造された。近年、その上で魔法結界が施され、防備はより完全なものとなったはずだった。ところがシネス皇帝が、魔法結界を崩し魔理力の混沌封印を解除するプログラムを完成させてしまった。デビルの分身のハエは、そのプログラムを実行したのだ。

 両属性具有も魔理力を使用したと考えられる。

【パワーバカラ】パワーバカラ
秘められた真の力
パワーバカラ スターチップ眼帯をはずし、左眼を開眼することで真の力を解放したバカラ。正式名称かどうかは不明だが、集中豪無編#45で『パワーバカラ』と呼称がある。『ビックリマン2000 ART Collection(アートコレクション)』の「絶望と希望」で一応のシール化はされている。

 バカラ生来の強大な「男気おとこぎ」が、左眼に秘められた膨大な魔力と融合することで、さらに爆発的な「漢力オトコヂカラ」へと昇華するのだ。(集中豪無編ではシネス皇帝が「漢気」と呼んでいる場面:上部引用 もあるが、おそらく誤字)
 飛躍的な戦闘力の向上とともに、翼を持たないバカラが飛翔能力を得る。眼帯を着けたままでは一対一でも分が悪かったワルサ四天王を、全員相手に瞬殺してのけるほどのパワーアップを果たした。

 左眼の魔力には、悪魔属の「生きようとする意志力」が大きく働いている。
 それは父親から受け継がれたものだが、バカラは面倒な力だと、瞳を封じた。
 強すぎる力は、ときに救うべき仲間まで傷つけてしまうからだろうか。
 バカラにとって力は大切なものだが、滅多なことでは眼帯をはずさない。
 ダンディーラーは以前にも、眼帯をはずしたバカラの姿を見たことがあるようだ。

バカラリング コロコロの図解によれば、スターチップ眼帯はかつてバカラの命を救ったといわれるチップ。これのおかげで常に冷静でいられるとか。お守りとして肌身離さず身に着けている、とある。
 シールではバカラの右手に「バカラリング」なるものがある。力のありすぎるバカラは、このリングでバカ力をセーブしているそうだ。
 アニメのバカラにはバカラリングはない(リストバンドなら着けているが、パワーバカラになっても残っている)。スターチップ眼帯がバカラリングの役割を兼ねたようだ。

スーパーゼウス
「さよう。バカラの力は、大きな大きな、とぉーてつもなく大きな、悪魔属の力なんじゃ…」

アニメの展開上、シール画像は該当する弾以外から使用する場合があります。

・第5弾 シールリスト・
H?  H(ヘッド)  天使  聖守  魔守  悪魔
2038 仮名レオン斬帝
2040 次界胎后ノヴァ
2003 司令闘神
2039 白熱闘神 シャンテリア 愚弄ランプ ♥ブレーカー
2041 スクープリンス タブーロイド 過去見雉 三面鬼神
2042 美オーラ幻帝 利口DA マヌケーナ バグπプ
2043 各益天女 駅弁天 駆込みジョーカー 特別海賊
2044 グリニッジ神官 明石御前 短針オールナイト 老齢X
2045 新陳帝釈天 糖衣嬢 失投尉 893医師
2046 大胃腸横綱 軍配ガール 猫魂 父っつぁんデス
2047 サイバー司教 薬缶音 ホーロー流氏 出刃膨張
2048 コサックタンス ドリブルトプス にんじんじゃ きば船
*絵柄・裏書・シール素材の違い、エラーなど同一弾内のバージョン変更はは除外しています。


2000世界成立史 次界卵編 凶悪魔編 集中豪無編
星天使編 星戦使編 星騎使編
0弾
P1
P2

P3
1弾 2弾
P1
P2
P3
3弾
P1
P2
4弾
P1
P2
P3
P4
5弾
P1
次へP2
P3
6弾
P1
P2
P3
7弾
P1
P2
P3
P4
8弾 9弾 10弾 11弾 12弾
グランドフィナーレ

スポンサード リンク

コロコロコミック版2000『月転層 〜もう一つの次界卵編〜』

ビックリマン2000(シール&アニメ)トップへ

ひかり伝 次界編 マルコ編 パンゲ編 超元祖31弾完全編 超元祖32弾 スーパービックリマン

時層空間トップへ

ビックリマン超通史へ

 アニメ層へ

inserted by FC2 system